ミネラルウォーターの4大ミネラル要素について解説 メリットとデメリットとは?

お水

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記事の内容

 ミネラルウォーターの特徴である「マグネシウム」、「ナトリウム」、「カリウム」、「カルシウム」の4大ミネラル要素について解説をしていきます。

 ミネラルには良い効果が期待できますが、過剰に摂取するような極端なやり方をしてしまうと悪い影響が出るのでそれも説明していきます。

ミネラルウォーターの定義

 この記事で解説するミネラルウォーターは農林水産省を基準に「ナチュラルウォーター」、「ナチュラルミネラルウォーター」、「ミネラルウォーター」、「ボトルドウォーター」の分類を対象にしています。

 その分類にあたる「ナチュラルミネラルウォーター」をさらに複数のナチュラルミネラルウォーター混合させたり、ミネラルの調整や液中に酸素を供給するばっ気処理などを施して、みなさんお馴染みの「ミネラルウォーター」として商品に出回るようになります。
 ですが意味合いが曖昧だったり、中には誤解を招きやすいものも存在するので確認する必要がある場合がございます。

 ミネラルウォーターの特徴といえば「マグネシウム」、「ナトリウム」、「カリウム」、「カルシウム」の4大ミネラル要素が”水道水”と比べ多く含まれているということです。

 そしてそのミネラル成分が多く含まれているのが「硬水(中硬水)」で分類されてるミネラルウォーターとなり、ミネラルを摂取するにはオススメしたいですが硬度が高いほど飲みづらく、飲み過ぎてしまうと人体に悪い影響を与えます。

 硬度が100mg/L未満(日本の場合)であれば「軟水」に分類され、そのままでも飲みやすく料理にも合いやすいのが特徴です。

名称原水処理方法
ナチュラルウォーター特定の水源により採水物理的・化学的処理を行っていないもの(沈殿、ろ過、加熱殺菌以外)
ナチュラルミネラルウォーター特定の地表から浸透した水、
地下を移動中のものか地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解した地下水を採水
上記と同様
ミネラルウォーターナチュラルミネラルウォーターを原水としたものそれぞれのナチュラルミネラルウォーターの混合、
ミネラル分の調整、
ばっ気処理などがされたもの(沈殿、ろ過、加熱殺菌以外)
ボトルドウォーター(飲用水)水道水や純水、河川の表流水、蒸留水処理法の限定なし

農水省「いわゆるミネラルウォーター類の分類」から引用

4大ミネラル要素のメリット

Essential minerals for body and health. Health care concept. Mineral symbols on colorful cubes over a human body symbol.

マグネシウムの効果

〈 1日の摂取量の目安※ 〉

  • 成人女性:(18〜29歳)270 mg
  • 成人男性(18〜29歳):340 mg

公益財団法人 長寿科学復興財団より参照

便秘を解消

 「マグネシウム」は便を柔らかくする効果を持ち、体内ではあまり吸収されずに腸内の水分を集める物質に変化し便が水分を含み排便を助けてくれます。

血行不良を改善

 血のめぐりをよくする効果があり、血流量や血圧の低下を改善する働きが期待できます。摂りすぎると嘔吐や低血圧、意識混濁などの症状が見られます。

過剰に摂取すると

 一定以上のマグネシウムを摂取すると下痢や軟便を引き起こす場合があります。また、サプリメントを多用すると嘔吐や低血圧、意識混濁などの症状が見られます。

ナトリウムの効果

〈 1日の摂取量の目安※ 〉

  • 成人女性:(18歳以上):食塩相当量で6.5g未満
  • 成人男性(18歳以上):食塩相当量で7.5g未満

公益財団法人 長寿科学復興財団より参照

脱水症状や疲労感、頭痛などの症状を防ぐ

 ミネラルウォーターにも含まれてはいますが、「食塩」でもあるので普段の食事で十分すぎるほど「ナトリウム」を摂っています。

 しかし、「ナトリウム」が不足すると脱水症状になったり、疲労感や頭痛に悩まされるので極端な減塩などは避けましょう。

過剰に摂取すると

「ナトリウム」自体が塩分なので食事によって「高血圧」など生活習慣病になりやすく麺類の汁やコンビニ弁などしょっぱいものはなるべく控えるのが対策となります。

カリウム

〈 1日の摂取量の目安※ 〉

  • 成人女性:(18歳以上):2,000mg
  • 成人男性(18歳以上):2,500mg

公益財団法人 長寿科学復興財団より参照

体内の機能を維持する役目

 体液の浸透圧を調節する働きがあり、筋肉や神経、細胞といった体全体の維持を一定に保ってくれます。

 また、「ナトリウム(塩分)」を排出する働きもあるので「高血圧予防」にもなります。

カリウム」は肉や野菜といった多くの生鮮食品にも含まれており十分に摂れる栄養素でもあります。

過剰に摂取すると

 筋収縮の調節ができなくなる、四肢のしびれなどが起きたりしますが、サプリメントを必要以上に摂取するなど極端なことをしない限りはそう簡単にはならないといわれています

カルシウムの効果

〈 1日の摂取量の目安※ 〉

  • 成人女性:(18〜74歳)650 mg
  • 成人男性(18〜29歳):800 mg

公益財団法人 長寿科学復興財団より参照

骨を丈夫にする

 「マグネシウム」との密接な関係を持っており、歯や骨を形成するために「カルシウム」、「マグネシウム」、「リン※」が結合して丈夫な骨を作り、骨粗鬆症のリスクを下げ骨折を防ぐことができます。

※肉や魚、豆腐に乳製品などに含まれています。

筋肉や血液にも良い影響がある

 僅かでありますが肉体にも「カルシウム」が影響しており、筋肉の収縮に必要とし出血した際に血の凝固を助けてくれる働きがあります。

尿路結石の予防に

 カルシウムにはシュウ酸の吸収を抑制する働きを持っており、摂取することで尿路結石の主な原因となる「シュウ酸カルシウム結石」が作りづらくさせることができます。

 また、シュウ酸が多く含まれている食べ物(飲料)を摂りすぎないように心がけましょう。

《 シュウ酸が多く含まれている食品・飲み物 》

〈 食品 〉

「ほうれん草」、

「ブロッコリー」、

「チョコレート」、

「ピーナッツ」、

「レタス」、

「たけのこ」、

「なす」、

「さつまいも」

など 

 

〈 飲み物 〉

「コーヒー」、

「紅茶」、

「緑茶」、

「ココア」

など 

過剰に摂取すると

 錯乱に陥ったり昏睡といった機能障害や筋力低下などの症状が出たり、腎臓や尿管、膀胱に結石ができてしまうので摂りすぎないようにしましょう。

 また、鉄や亜鉛の吸収を妨げてしまう悪い効果も出てしまいます。

デメリットもある

衛生面が不安

 水道水には水道水質基準が定められており「水質基準項目(51項目)」「水質管理目標設定項目(27項目)」「要検討項目(46項目)」などの厳しい規定を適合する必要があります。

 一方、ミネラルウォーターの水質は「食品衛生法※」が適用されています。この規定は「食品、添加物等の規格基準(食品衛生法第13条)」となり、水質規格で水道水の基準と比べると項目(除菌・殺菌工程の有無)が5割〜7割と少なめです。

 ※東京都水道局を参照

 心配であればミネラルウォーターを購入する際、製造業者が水源などの詳細を公表している。また水質が規格に適合しており信頼できる第三者認証機関のテストが行われ結果が公開されているなど、安全性を確認してから買うことをオススメします。

ミネラルウォーターの選び方

軟水 か 硬水

 ミネラル成分の含有量(硬度)によって「軟水」か「硬水」に分けられています。日本では一般的に「軟水」が飲まれており、水分補給や料理でも選ばれています。

日本では、硬度100mg/L未満を「軟水」、100mg/L以上を「硬水」と定義しています。

 ですが飲みやすい反面、4大ミネラル要素など多くは含まれておらず、それらを摂取する目的なら「硬水」を飲むことをオススメします。

 飲むと舌から喉にかけて何か残ってる感じがして違和感があるかもしれません。馴れてしまえば気になりませんが、苦手な場合は無理せず「軟水」を選び他の食品で栄養素を補いましょう。

加熱処理・非加熱処理

 ミネラルウォーターは商品として出荷する前に殺菌をする必要があり、加熱処理で行うか、オゾン殺菌や紫外線殺菌、ろ過除菌などの非加熱処理で行っおります。

 加熱処理は安全性に長けており安心して飲むことができますが、加熱されているので水に含まれている「酵素」が少ない状態です。少なからず味覚に影響しており非加熱のと比べ味が悪く感じます。

 非加熱処理は生水であり味にこだわるのであればこちらを選ぶとよいでしょう。ただ加熱せず殺菌を行なっていますので、「ピロリ菌」が含まれている可能性があり胃潰瘍や胃がんになる原因として知られています。

 日本でのミネラルウォーターの規格では人体に危険に及ぶほどの細菌数は含まれていませんが、心配であれば5分以上煮沸をしてから飲みましょう。

pH(ペーハー)値で味が変わる

 この値の数値によって酸味が強くなったり苦味が強くなったりと、効能もまた変わってきますので覚えといて損はないはずです。

 phの中央値は[7.0]の「中性」となっており、味自体に影響なく飲みやすいのが特徴となっています。水道水や多くのミネラルウォーターが「中性」に近いです。

 ph値が[9.0]前後だと「アルカリ性」に該当し、体内に浸透しやすく身体にとって良い効果が期待できます。味は苦味やぬるっとした感じが出るのが特徴です。

 ph値が低いと「酸性」となり酸味が強くなる特徴がありますが、殺菌作用があるので飲料水として飲むより洗顔や手洗いなど清潔に保ちたい場合に用いることが多いです。

飲み方について

硬水は飲みすぎないようにする

 水は1日に1〜1.5リットル飲む必要があると言われ、同時に毎日の食事からでも約900ml〜1ℓの水分は摂取されています。

 ミネラルウォーターを飲むことは良いのですが、「硬水」を飲みすぎると腹を下したり「低ナトリウム血症」になったりと体に悪い影響が出てしまいます。

 水分補給は「軟水」にしてミネラル要素を摂取する目的で「硬水」をコップ(200ml)を2〜4杯を目安にこまめに飲むのが良いでしょう。

ペットボトルは開封後はすぐに飲みきる

 ミネラルウォーターの多くは市販のペットボトルなどの容器に入っていることが多いです。

 開封後はどうしても雑菌が繁殖しやすくなるので、冷蔵庫に保管して2、3日以内で飲み切ることが大事です。

 冬など寒い場所なら大丈夫ですが暖かいところや直射日光に当たるところには避けましょう。

お茶やコーヒーだけで飲んではいけない

 ミネラルが体内に吸収するには多少なりとも時間が必要なので、ミネラルウォーターを利尿作用のある紅茶やコーヒーにして飲んでしまうとすぐに排出してしまってもったいなく感じます。

 水単体だけでは物足りなさを感じてしまいますが、紅茶やコーヒーはあくまで嗜好品として楽しみながら、水分補給も兼ねてミネラルウォーターを飲みましょう。

ミネラル成分は他の食品で補う

 ミネラルウォーターだけで栄養素をカバーするのは大変ですので、水を飲むことはもちろん食品で摂った方が別の栄養素も補えます。

 積極的に摂りたいのがミネラル要素の内「マグネシウム」と「カルシウム」、「カリウム」です。「ナトリウム」は塩分ですので摂りすぎてしまわないようにしましょう。

〈 マグネシウム 〉
  • 「ひじき」や「ワカメ」、「昆布」といった海藻類が豊富に含んでいる。
  • 植物性食品なら「豆腐」、「ナッツ類」、「蕎麦」、「ほうれん草」や「バナナ」。
  • 「カツオ」や「サバ」、「イワシ」などの青魚(缶詰でもOK)、「ホタテ」や「イカ」も。
〈 カルシウム 〉
  • 「牛乳」に「ヨーグルト」、「チーズ」の乳製品。
  • 「煮干し」や「イワシ」、「わかさぎ」などの小さめの魚。
  • 「納豆」や「豆腐」、「豆乳」などの大豆食品。
〈 カリウム 〉
  • 「ひじき」や「ワカメ」、「昆布」といった海藻類が豊富に含んでいる。
  • 「(干し)ぶどう」や「柿」、「いちご」に「バナナ」などの果物。
  • 「ジャガイモ」や「さつまいも」、「長芋」、「里芋」の芋類。
  • 「納豆」や「豆腐」、「豆乳」などの大豆食品。
  • 肉や野菜など生鮮食品でも摂れます。

ミネラルウォーターの商品紹介・成分表

 紹介するのはミネラルウォーターの中でも「硬水」にあたるものを、一部ですが成分表にまとめ記載しています。商品名のリンクは「Amazon」に移動します。

〈 商品名・成分表 〉

(100mlあたりを記載、すべての商品はエネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物は[0]となります。)

商品名採水地(原産国名)マグネシウムナトリウムカリウムカルシウムph硬度(mg/L)処理方法
Evian(エビアン) カシャ水源(フランス)2.6mg0.7mg0.1mg8.0mg7.2304非加熱
Contrex
(コントレックス)
ヴォージュ山脈近く(フランス)7.45mg00.28mg46.8mg7.41468非加熱
Vittel(ヴィッテル)ヴィッテル(フランス)4.2mg0.5mg24mg7.3768mg非加熱
飲むプレミアム温泉水七滝温泉(日本)0.01mg12.7mg0.28mg16.6mg8.5416加熱
霧島天然水のむシリカ霧島連山(日本)1.4mg00.57mg3.1mg6.9140加熱
水源200奥伊勢産(日本)0.6mg0.63mg0.13mg7mg7.7200~350(採水時期による)非加熱

水道水でもあり?

Woman filling glass with tap water from faucet in kitchen, closeup

水を飲み続けるだけでもメリットはある

 体に良いとはいっても、ミネラルウォーターを飲み続けるとなるとお金がかかってしまうのが欠点であります。ペットボトルなどの容器で保存することにもなるので、ゴミの処理や保存スペースを確保することを考慮しなければなりません。

 ミネラルウォーターを飲むことは良いですが、住まいの蛇口から出る水道水でも「水」を飲むだけでも良いことは十分にあります。そのままでは飲みにくい場合は煮沸したり浄水機を取り付けたりと工夫をして飲みやすくしましょう。

水を飲むと期待できるメリット
  • 体に溜まった老廃物を排出してくれる
  • ダイエットに最適
  • むくみを解消
  • 冷え性改善

日本では「水道法」によって水質基準が定められているので安全に水道水を飲むことができる

水道水特有の匂いが気になるなら

 水道水に含まれる「塩素」が飲みやすさに悪い影響を与えており、カルキ臭がするので苦手な人も多いかと思います。

 方法としては、

  • レモンなどの柑橘系を輪切りにして入れたり、ハーブを入れて香り付けをする。
  • 5分以上煮沸をして冷ましてから飲む。雑菌が繁殖しやすいためすぐに飲み切る。
  • 蛇口に浄水器を取り付ける。
  • 備長炭を水洗いをして十分に沸騰させたものを入れる

 などで水道水を飲みやすいようにしてくれます。

ウォーターサーバーを利用するのもあり

 水道水を濾過するのであれば、より優れており多機能のウォータサーバーもあります。お勧めしたいのが「水道直結型」のウォータサーバーとなります。

メリットといえば

  • 濾過をする機能が優れて安全性に長ける
  • 冷水 & 温水が選べてすぐに飲める

デメリットといえば

  • 設置場所を考慮しなければならない
  • 月々の支払い、解約料金が掛かる

3本のフィルターで濾過する浄水型サーバー「ピュレスト」

〈 料金と機能の詳細 〉
  • 月額が3,278円(税込)
  • 支払い方法はクレジットカード決済のみ
  • 温度調整は「冷水」が5℃/7℃/9℃、「温水」が90℃/95℃から選択(常温水もOK)
  • 給水タンク容量が16ℓ(殺菌機能付き)

炭酸水も飲める水道直結式「PSJ SPARKLING」

〈 料金と機能の詳細 〉
  • レンタル料が月々9,900円(税込)
  • 定価で購入の場合は429,000円(税込)
  • 形状は「ノーマルタイプ(W37 × D40 × H130)」と「アイランドタイプ(W52 × D40 × H130)」から選択

解説は以上となります。見ていただきありがとうございました。

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